高校2年生のときから今まで、好きなミュージシャンは?と聞かれると「キリンジ」と答えています。(※2013年からは kirinji 表記)(私の中では、イントネーションは「パエリア」「トランプ」と同じ感じ。)
物心つく前から、両親がクルマや家で流していた曲をベースに、私の音楽の好みは形成されてきていたと思う。(大貫妙子、山下達郎、ゆーみん、ジャズなど)
その好みをベースに小学校高学年から、自分でも好きな音楽を開拓するようになっていた。
中学の終わり頃に、家から自転車で行ける距離のところにマニアックなレンタルCDやさんができたことや、家でスペースシャワーTVなどの音楽チャンネルを見れるようになったこと、中学の後半から時々ラジオを聴くようになったこともあり、高校生になってからはさらに、好きな音楽が増えていた。
高校生活が私にとってはハードだったこともあって、より一層、好きな音楽が心のよりどころになっていたと思う。
そんな高校2年(1999)の7月のおわりのある日の夕方、私が大好きな季節に、事件は起こった。
父(私と同じ顔)と二人で家の居間で、それぞれ思い思いに過ごしていたところ、なんとなく点けていたテレビ(tvk=テレビ神奈川)から、このMVが流れました。
私も父も、それぞれが動きを止めて、見入っていました。
私が「私、これ好き!キリンジって書いてあったよね?」と言い、父も「うん、キリンジって書いてあった。」と言って、アーティスト名を確認し合いました。
ゆたかなサウンドはもちろん、当時から文を読むことや書くことが好きだった私にとっては、歌詞の言葉の流れにもとても惹かれたし、謎のMVにも惹かれた。歌ってる口と歌詞がわざと合ってないときがあったりもするし(「消えろ」っていう歌詞のところで、明らかに「ピエロ」って言ってたり 笑)。いま思えばいかにも私が好きそう。
それまでに自分の中で培われていた好きな音楽や好きなものごとが、キリンジに結集した瞬間でした。
「キリンジ」という名前を心に刻み、tvkで見た当日か翌日かに、行きつけのマニアックなレンタルCDやさんに向かったところ、な、なんと!キリンジのCDが2枚ありました!!!
tvkで見た「牡牛座ラプソディ」のシングルと、1stアルバムの「ペイパードライヴァーズミュージック」があったので2枚とも借りて帰り、ワクワクと聴きはじめました。
聴きすすめていくうちに、あれ。。。なんかものすごく好きになりそう。。。と思っていた2~3日後の夜、家のテーブルの上に、まだレンタルで借りてあるやつも手元にある「ペイパードライヴァーズミュージック」の新品が置いてあった。
仕事から帰ってきた父に「これ、どうしたの?」と問うと、「こないだ見たキリンジって、それだよねぇ?」と。
お父さんがキリンジのCDを買ってきてくれていたぁぁぁーーー!涙
お父さんありがとぉぉぉぉーーー!!!笑
お父さんも聴きたかったのもあるとは思うけれど。(両親も聴いてたけど、ハマっていたのは私だけだった。)
その後(その後だったかな?それともファーストアルバムと一緒にだったかな?)出たばかりのセカンドアルバムも買ってきてくれたぁぁーー!ありがとう!
②につづく